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海と日傘-日記7

長崎に行った。

電車が走り、百貨店の上には観覧車。
どこかで見たことのある風景。

でも違う。
何かが違う。
高速道路から都市高速に入ったころから感じた違和感。
曇りの天気がそうさせるのか緊張している自分。
息がつまりそうな状態になる。

松山で見慣れた風景から、一転目的地に向かうと恐ろしいほど
の坂道の応酬と難解な道。考えすぎだが、何か自分自身が拒ま
れているようにも感じた。

やっと到着した資料館。
ゆっくりと外観を見ながら玄関へと進む。
まだ緊張が解けない。
シルバー人材センターの人々が丁寧に手入れをしている
美しいエントランスを楽しむことが出来ない。
また息がつまりそうになる。

やっとた辿り着いた入り口。
そこで一人の女性と目が合った。
ボランティアガイドの女性、松田さん。
なんか無性にその人に近づきたくてお願いをする。
快諾。

入場。
いきなり時を刻む音に足が止まる。
練習当初のメトロノームのイメージと合致。
そこで投下の瞬間のカラー映像を見る。
足がすくむ。
美しいのだ。
そこに写ったきのこ雲は本当に醜悪で美しかった。
人間が作り出した人口の雲。
自然界にはない形。
繰り返されるキノコの連続に不気味に魅入られる。
ただ、その頃には不思議と緊張も解け息苦しくもなかった。
何か少し確信に満ちたものが流れ創めていた。

妙に落ち着いて振り返る。

そこに振り子時計。
11
時2分で息絶えたもの。
丁寧に展示されたその時計は見覚えがあった。
振り子の部分に振り子はなく、歯車が。
確かに見覚えのあるイメージ。
もう驚かなかったがまた確信。

さらに落ち着く。
深呼吸。

それからガイドの女性に促され説明を聞く。
いろいろな感情が入り混じって泣く。
しっかり泣いた。
しっかりと泣いてから前を見た。

松田さんは静かに待ってくれていた。

それから194589112分に何が起きたのかを知った。
はじめて知った。
おそらくは本当に一部の一部だが、知った。
今回の公演に「海と日傘」を選ばずにいたら知りえなかった
ことを知った。

松田さんは真実は語らず淡々と事実を伝えてくれた。
それは自分の中の真実を見極めろという宿題に聞こえた。

原爆という事実は問題ではない。
それが投下された真実を自身が知るべきだと。
反対?賛成?でもない。
過去の痛みから学習しなくてはならない。
それぞれが生きるためにすべきこと。感じる痛み。

自分にはそれがない。
自分にはそれがないことを知った。
でもそれがないことを知ったということは大きかった。
今後すべきことの軸が目標として現れてきた。

松田さんにお礼を言って別れる。
別れ際に松田さんから「私もあなたに会えて幸せでした。」と言われる。

その後紹介してもらった爆心地公園へ
道すがら出会う。
少女に再会。

Photo_4

やはり物語りの起源があった場所。
そこに自分と関係するものを見つけた。

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「つぶ焼き。」カテゴリの記事

コメント

ありがとうございます。

それぞれ皆さんの心を揺さぶるものがあり今後もそれと向き合う作業になるのでしょう。

前を向いて上を向いて歩くしかない。
それが出来るのが人間の強さ。

最後は空を見上げれば良いと。

弱さを認めることが強さにつながると
今は思ってます。

安定とは変わり続けること。

投稿: 526 | 2008年4月10日 (木曜日) 午後 11時01分

僕にとっても原爆の事実を知ったのは
長崎でした。
のちに広島にも行きましたが
長崎で初めて知った原爆の姿。
でも余りに遠い昔で
そのとき心を痛めた想いは
今は風化してしまったような気がします。

今その僕が一番心を痛めるのは
流産を経験された人達のこと。
流産にも様々な原因があるのだと思いますが
もしもそれが原爆に一因するものだとしたら。
いつまで人はそれを背負わなければならないのか。。

投稿: 悟空 | 2008年4月10日 (木曜日) 午後 08時36分

僕は小学生6年の時は、修学旅行は、アメリカでもハワイでも無く、中国でも無く、韓国でもありませんでした!山口県生まれの僕は、隣の広島県に、行きました!小学生6年で12才の衝撃も止まった時計でしたよ!
http://blogs.mobile.yahoo.co.jp/p/blog/myblog/content?bid=lalalovewind&id=5922539

投稿: ララナカヤ☆です! | 2008年4月 9日 (水曜日) 午後 10時52分

はい。

本当に感謝です。
いろいろな人の考えとても大切な衝突
だと感じています。

ほんの少しだけトンネルの向こうに
何があるのか感じた気が。
まぁまだ勘違いでしょうが。

投稿: 526 | 2008年4月 7日 (月曜日) 午前 10時55分

責めますぜえ。
渾身のGOさんをドSのワタクシはいつでも見てます。はい、いつものように旗を振って。長距離ランナーの孤独を。

投稿: ちえぞー | 2008年4月 6日 (日曜日) 午後 11時59分

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